EAMESワイヤーチェアのお話し

こんにちは細貝です

只今APARTMENTの3Fにて好評開催中のミッドセンチュリー展では、「これ一度座ってみたかったんです」 とお客様に喜んでいただいております

特にマシュマロソファーココナッツチェアが人気ですが、細貝が個人的に好きでオススメなのが、DKRと呼ばれるEAMESワイヤーメッシュチェアです



DKRはスチール製のロッド溶接のみで作られた独特の見ためをしており、溶接部分が多い為に製造の手間はかかりますが、1950年代当時は材料等のコストが低く抑えられ安価な事がセールスポイントだったそうです。


ハーマンミラー社のワイヤーチェア


プラスチックだけでなく、金属でもモダンで優れた家具を作り出すEAMESは、国際家具コンペで常に高い評価を受けブレイクして行きます


そんなデザイン界のスター街道を突き進むイームズですが、数々の優れた作品をイームズと一緒に作り上げてきた他のスタッフにはスポットライトが当たる事はなく、その何人かはイームズのもとを去ってしまします

その中には金属彫刻家としても有名なハリー・ベルトイアもおり、後にハーマンミラー社ライバルノール社と契約、名作 ダイヤモンドチェアなどのスチールロッドの優れた家具を作り上げます

一説によるとイームズベルトイアはケンカ別れだったとか…

しかしそのおかげでベルトイアという才能が世に出てダイヤモンドチェアなどの名作が生まれ良かったね


とはならず……   この後大変な事が起こります


ノール社ダイヤモンドチェアサイドチェア

見てわかるようにイームズのワイヤーチェアベルトイアのダイヤモンドチェア、凄く造りが似ています‥…

その事で元々ライバル関係にあったノール社ハーマンミラー社の間で、特許を巡って訴訟問題に……

結局、発売の遅かったノール社が敗訴となりましたが、ダイヤモンドチェアは高い評価を受け、その後もベルトイアは金属彫刻家として高い評価を受ける事となります


往年の巨匠達。DCMに座るイームズ(右から2番目)ダイヤモンドチェアに座るベルトイア(右から3番目)

戦後の激動の時代ですので、このようにデザイン界でも色々なドラマがあったようですが、時代背景やデザインヒストリーを踏まえながらデザイナー家具をお試しいただけば、よりいっそう楽しむ事ができ面白いと思います。


店内にはそれぞれの家具についてのストーリーが書かれたPOPも用意しておりますので、是非そちらもご覧いただきながらミッドセンチュリー展をお楽しみ下さい


残念ながら今回のミッドセンチュリー店にはベルトイアのチェアは展示してないのですが、新発田にあるcaffenovaさんのカウンターで使われてますので(もちろんノール社製の本物♪)、興味がある方は是非行ってみてください


caffenovaさんのカウンターにはベルトイアのスツールが並んでます



筋肉痛な細貝でした

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