こんにちは細貝です。
月曜日に1人登山に行ってきました

日曜の閉店後に、そのまま車で岐阜県「新穂高温泉」に向かいます。
実は8月頭にも日帰りしようと、同じ感じで新穂高温泉に向かったのですが、その時は崖崩れがあったとかで通行止めになり、登山口まで行けずに退散
「もう通行止めも解除されてるろー」と、今回も深夜出発しようと岐阜に向かいます。

予定としては深夜1:00に新穂高温泉スタートで、白出沢ー奥穂高岳ー西穂高岳ーロープウェイと歩き、温泉入って仮眠をとって夜には新潟戻れればってイメージです。
一応火曜日も休みを取っているので、ロープウェイに間に合わない場合は山荘で泊まってもイイなーと気軽な感じです

でも火曜は夕方に1つ用事があるので、泊まっても間に合いますがバタバタな感じで車とばすのもやなので、出来れば1日で降りたい感じです。
そんな予定で向かっていると、途中こんな表示が…
「ご ご 5時まで通行止め…」
これでまた計画が白紙に…
でも前回とは違って「20:30〜5:00」って、時間がはっきりしてるので「深夜出発はやめてロープウェイ側から逆回りで行こう」と計画を変更。始発のロープウェイまで道の駅で寝て待つ事にしました

6時間は寝れるので「いつもより身体が楽かなー」とか思ってましたが、狭い車中泊を長めにしたせいか身体が節々ダルいなーって感じで出発です

早出する時はいつも人気がない新穂高温泉ですが、ロープウェイが動き出す頃には結構人が多くなります。
みなさん登山届けを提出してます
ロープウェイの始発は8:30
結構満員の中これから歩く稜線を眺めます。天気は曇り気味ですが、雨は降らなそうな雰囲気です。
ロープウェイを降りてからは、ゆっくり景色を眺める人や雑談しながら登る準備をしてる人など、それぞれ目的に合わせて動き出します。
上に着くと反対側にある笠ヶ岳が綺麗に見えました

自分はすぐ出発できる格好でロープウェイに乗ってたので、特に足も止めずにダラダラ歩き出しましたが、トレランスタイルの方や若い男性グループなど健脚な方達が「我先に」と一斉に上を目指してドンドン進んでいきます

みなさん力強い足並みで進んでいきます
「おーみんな早いなー」と思いながらも、まだまだ身体は車中泊のダルさと、しっかり気温も上げってきた9:00というダルダルスタートなので、身体が汗かいて山行モードになるまでダラダラ歩きます

1時間ぐらい歩き西穂高山荘を過ぎると稜線に出るのですが、そこからは風も当たるようになり景色も開けるので「山にきたー」とイイ気分になります

奥の方が雲雲になってきてます…
ゆっくり歩きようやく身体も温まってきたので、たまに写真を撮ったり景色を眺める程度に脚を止めながら、特に小休止はせずにマイペースで歩きます。
ここから先は降りてくる方にスレ違うことも多く、あいさつ程度にお話ししたりしながら行きます。1人登山だと皆んなで行くときより人と積極的に話す気がしますね

もちろん1人ぼっちの時の方が多いので、寂しさの反動ってのもあるかもですが、その分いつもの街の喧騒と違った自然の雰囲気をより強く感じられる気がし、ふとした時に感じる開放感が凄いので1人登山はやめれません

西穂高岳の手前の独標に着くと、風も結構当たるようになってきたので、上着を羽織って先に進みます。
独標を過ぎるともう少しで西穂高岳です
独標からは登山道の様相が様変わりして、岩と崖が迫る感じになり迫力のある山行になってきます。
独標を振り返る
久しぶりの岩場なので「楽しいなー」と思いながら、どんどんテンションも上がりサクサク進んで行けたのであっという間に西穂高岳に到着。
まだ時間も11:00。走らず道を譲りながら来たわりには良いペース

当初の予定と逆周りになったのでロープウェイの時間は気にしなくて良くなりましたが、20:30を過ぎると通行止めで新穂高温泉に閉じ込められ再び朝まで車中泊となるので、「穂高山荘通過のタイムリミットを16:30」として「間に合わなければ穂高山荘に泊まるかなー」って考えてたのですが、このペースなら大丈夫そうです

西穂高岳の山頂で食事休憩をしてから、より険しい道に入っていきます。
この辺から雲がドンドン出てきて全然景色も見えません。
そんな中、逆層スラブや天狗のコルなどを通過しますが、雲で真っ白なので名だたる名所もいつもの迫力が全然ないです

景色が微妙だとサクサク進むしかないですが、そうすると山荘から早出した方達に追いつきます。
お父さんに付いて頑張って登ってます
ザイル組んでる人がいるなーと思っていたら、小学生の男の子とお父さんの親子連れに会い、男の子は「怖いよ怖いよ」とビビりながらもしっかり登ってます

少し会話してから男の子に飴をあげて「楽しんでねー」と先に行かせてもらいます。
最近こういった岩場とかで、何を急いでるのか鎖に体重かけてグイグイ進んで危なっかしいなーって人や、山行記録とかでも「言うほど怖くない」みたいな話でイキってる人もいますが、この男の子みたいに「怖いなー」っていうのを感じながら慎重に進むのが一番安全なんだよなーって、初心を改めて感じることができました

そうしてると、また先に何人か進んでる方達が見えてきます。
ゴンチチみたいな会話のやりとりが楽しいオジさんたち♪
遠目に「なんか変なところ歩いてるなー」って思ってましたが、結構近づいたところで明らさまに違う方に巻いて行ってるので、「そっちじゃないですよー」と、声をかけます。
その後追いついたら、穏やかな関西弁とユニークな関西弁の会話のやりとりがゴンチチみたいで楽しいオジさん達で、13年ぶりにこのコースに来たそうです

オジさん達とワイワイ話してると目の前にドーンと、今回のメインピークが現れます

絶対晴れるジャンダルム
ジャンダルムに来るのは8,9回目ぐらいなんですが、どんなに天気が悪くても、朝でも昼でも深夜でも、ジャンにいるときは絶対晴れる相性が1番良い場所です

少し後ろにいるオジさん達に「今ちょうど景色が凄いっすよー」と、声をかけ「これはイケるんじゃね!」と感じ、オジさん達を待たずに先を急ぎます。
ちょうど晴れたけどまだ雲が周りにいっぱいあるので、そうなるとブロッケン現象が出やすいのです♪
ジャンダルムに登り、太陽の位置を確認してブロッケンが出る方向にスタンバり上の雲が切れるのを待ちます。
すると一瞬の切れ間から光が差し込み、反対の雲に後光を纏った自分のシルエットが映ります

ジャンでのブロッケンは初めてでした♪
まだ14:00だったので「これなら時間も大丈夫だな」と、上でダラダラする事に♪
その後ゴンチチ風のオジさん達も登って来て、写真を撮ってもらいました

晴れたのは一瞬であっという間に雲雲です
お腹も減ってきたので「穂高山荘で暖かい飲み物買って、持ってきたパンでも食べるかー」と、ジャンを後にします…
少し行くと、このコースで1番好きな自然の迫力満載のロバのミミなんですが、あいにく雲真っ只中で迫力半減で少し残念…
すると雲雲の中、ザイル組んだ方が先を進んでるのが見えます。
ここを登れば、後は大きい登りがもうないので気合が入ります

「これで最後だぜー」とか言いながら登って行くと、上にいた山が似合うカッコいいオジさんに「そうだぞがんばれー」と声をかけれます♪
岩が迫ってくる感じの迫力がたまりませんね

登りきるとオジさんの他に何やら変わった感じというか、何か見たことある感じの人がいます…
も… もしや…
ジャック・スパローさん… で… す… か…?
「チャック・スパ郎です」
と、気さくに話してくれます

ジャンダルムをバックに、山が似合うオジさんとスパ郎さん
「スゲー かっこいいー」と1人テンションマックスな細貝

楽しすぎて、ついさっきのブロッケンなんて消し飛びました…
ジャンをバックに(ほとんど見えませんが…)2ショットもいただきました♪
そんなに時間もないので、スパ郎さんに別れを告げ最後の難所馬ノ背に向かいます。
すると先ほど見えてたザイル組んだ人達が「登り方を参考にしたいので先にどうぞ」と道を譲られます。
こちらも小学生とお父さんの親子で、先に進みながら「大丈夫かなー」と途中で振り返ってみます…
すると怖い馬ノ背に頑張って取り付く親子と、それを見守るスパ郎さんが…
馬ノ背…
馬ノ背を過ぎるとすぐに奥穂高岳の山頂です♪
ちょうど青空も見えて気分も上がります。
山頂には結構人もいて、同じ西穂高方面から縦走してきた方や涸沢の方からの方など色々。まだ時間も15:00過ぎだったので、夕食前の散策な感じの方からチェックイン前に一休みの方など、それぞれゆっくり山を楽しんでいる感じです♪
山頂から少し降ると穂高山荘が見えてきます

平日ですが結構人も多く賑やかで、山荘内ではチェックインした方達がビール片手に山行の話を語りあったりしており、「ビール飲みたいなー」と思いながらも、「ココア下さい」と暖かココアとグチャグチャになったコーンパンで一休み🥖
30分ぐらいゆっくり休んだら、山荘の脇から裏に入り雲が溜まった白出沢を降ります。
「今日の山行は終わり!」と終了感全開な雰囲気の中、1人靴ヒモを締め直しリュック担いで人気の無い方に歩き出すのが「何か変な感じで面白いなー」と思いながら、相変わらず人気の無い白出を降ります。
降りはあっという間の白出沢
後は降りるだけなのですが、最近の運動不足もあってか結構バテてきて休みながらダラダラ降りて行きます…
岩に座って少し休むと…
「あれっ… 何か変だと思ったら、やっべ こんな場所で1人ぼっちだ」
と、急に気持ちが ざわざわしてきます…
山深い場所の夕暮れは、何かコワいというかヤナ感じになる時がたまにあり、ダラダラ感が一気に冷めて先を急ぎます

するとちょっと苦手な鉱石沢に…
以前1人で深夜に通った時に、渡った10分後に凄い音で落石が起きたので「何かヤダなー」っと思ってて、大丈夫かなーと渡る前に上を見ると…
洞窟みたいなところに、何かが立ってるようにみえる… 光とか泥かなんかの気のせいなんでしょうが、何か気持ち悪いので「あーヤダヤダ」とスッカリ怯えモードで先を急ぎます。
「オーイ」とか声がしたら死んでしまうわ!とか勝手にビビりながら、なにかが追っかけてきたりしてないか後ろを振り返ると、数時間前までワイワイ楽しんで歩いてた稜線が遠くに見えます。
どんどん日も暮れていき、あっという間にヘッデンが必要な状態に。
走ると追いかけらてるような気分になるので、鼻唄を歌いながらスタスタスタスタ降ります

新穂高温泉に着く頃には真っ暗でしたが、まだ19:30で通行止めに間に合いそうなのと、ようやく人の気配があるところに来れたことで凄くホッとします。
「はー色々楽しい一日だったなー」とか思い、トイレに行ってベンチで一息ついたりしてたら、危うく通行止ギリギリでしたが無事予定通り帰ることができました

今回は1日山にいただけなのに、色々あってとても濃い山行になりました。
来月は黒部の源流の方に皆んなで行く予定なので、次回のモテない登山部ブログもお楽しみに♪
細貝でした…
0コメント